民主党が議会を奪還 マスク氏の献金は奏功せず
米中間選挙の結果が確定し、民主党が連邦議会の上院・下院の主導権を奪還、共和党は大敗した。世界一の富豪でテスラとスペースXのCEOであるイーロン・マスク氏は4.45億ドル超、約140億台湾ドルを投じて共和党を強力に支援したが、戦況を覆せなかった。ブルームバーグ、ロイター、CNNなど海外メディアの総合報道によれば、マスク氏が今回の選挙に投じた政治献金により、同氏は米国最大級の個人政治献金者の一人となり、資金は主に同氏が設立したスーパーPACであるAmerica PACや、その他共和党系の組織に流れた。共和党の敗北を受け、マスク氏は4日にソーシャルメディアXで自嘲気味に、選挙介入のための宇宙レーザーは今回はうまくいかなかったようだと述べた。
テキサス州上院議員と州知事がともに逆転
マスク氏はテキサス州の共和党上院議員候補で州司法長官のパクストン氏を大々的に支援したが、最終的に民主党候補のタラリコ氏に及ばなかった。ロイターの報道によれば、タラリコ氏が共和党のパクストン氏を破り、1988年以来初めてテキサス州の連邦上院議員選挙で勝利した民主党員となり、同党が32年間テキサス州の全州選挙で勝てなかった記録も終わらせた。テキサス州知事選は特にテクノロジー業界の注目を集め、民主党候補のヒノホサ氏が共和党現職のアボット氏を破り、民主党の長年の非政権状態を終わらせた。ヒノホサ氏は選挙期間中にデータセンター規制の強化や関連する税優遇の見直しを主張し、現地のAIインフラ投資の見通しに不確実性をもたらしている。
テスラとスペースXが時間外でそろって下落 政策の不確実性が高まる
米株の時間外取引では、マスク氏傘下のテスラ株が圧力を受け、時間外で暫定384.36ドル、14.14ドル安(3.55%安)と報じられた。宇宙技術会社のスペースXも連れ安となり、時間外で暫定136.15ドル、5.16ドル安(3.65%安)となった。今回の選挙はマスク氏傘下企業の経営環境にも影響し得る。民主党が議会の主導権を握る中、AIやデータプライバシー、大手テクノロジー企業への規制政策が注目され、テスラの自動運転やロボット、スペースX関連事業は新たな政策変動に直面する可能性がある。もっとも、関連法案が成立するかどうかは、議会協議やトランプ大統領の姿勢次第だ。また、海外メディアは以前テスラとスペースXの統合構想の可能性を伝えていたが、現時点で正式な取引発表はない。
データセンター規制は厳格化へ AIサプライチェーンに波及
テキサス州は近年米国のAIデータセンター投資の中心となり、グーグルなどテック大手が積極的に展開しているが、計算需要の拡大に伴い、電力コストや水使用量、土地利用をめぐる地元住民の懸念も高まっている。新政権が開発許可を引き締めたり税優遇を見直したりすれば、データセンターの建設期間が長期化し、エヌビディアやCoreWeaveなどAIサプライチェーン企業の需要見通しにさらに影響し得る。マスク氏にとって、今回の選挙は巨額の政治献金が必ずしも選挙勝利につながらないことを浮き彫りにしただけでなく、傘下のテクノロジー事業が直面する政策・規制リスクを再び市場の注目の的とした。